2009年12月11日金曜日

ドライスーツの素材

ドライスーツの素材について書いていきたいと思います。

初回の今回はトライラミネートについてです。

トライラミネートは、ゴムなどの防水層の両側に、ナイロン、ポリエステルなどの布地を貼りあわせた素材です。3層を貼りあわせているから、トライラミネートと呼ぶわけです。防水層の素材には、ブチルゴムが使われている場合が多いようです。

メリットとしては、防水層が露出していないので、摩擦に対し非常に強く、またピンホールが発生しにくい特長があります。機械的強度を考慮せずに防水層の素材を選択できますので、防水性や耐経年劣化に優れた素材(その代表がブチルゴムというわけです)を使うことができるのもメリットと言えるでしょう。

デメリットとしては、素材の接合が縫い合わせになり、また両面とも繊維質のために、シームの完全な水密が困難なことがあります。実際、トライラミネート製のドライスーツは、シームからの漏水によりダメになるケースが多いようです。素材自体の耐久性は非常に高いのに残念ですね。また、汚れがつきやすい、乾きにくい というのも、表面が繊維質な素材の宿命でしょう。

この素材を使ったスーツで有名なのは、日本でも割と入手しやすい、米DUIのTLS350です。(下の写真)
世界的に見れば、かなりの数のメーカーがこの素材を採用しています。
(下の写真は英Northern Diver社のCortex)
次回は、バイラミネートについて記そうと思います。

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